東武練馬のラーメン屋さん、オイスターバックスが大変おいしかった。
UBER中、店の前を通りかかって、屋号から牡蠣味を押しているのは分かった。
オイスターっていうぐらいだからね。
しかし、それと共に、店ののぼりの中にカプチーノスープと大きく書かれてあった意味は、すぐには分からなかった。
カプチーノというのは、スープを泡立ててあるという意味。
ほほう。
コーヒー味ではないようだ。
このオイスターバックスのラーメンは、フランス料理出身のシェフがその能力全てを、一杯のラーメンに注ぎ込んだモノとのこと。
そいつは、すげえや。
いつかは食べなければなるまい。
そして、いつかは食べなけらばならない…その決意から、さほど時間を空けずに店に入った。
大きく分けてメニューには、ノーマルスープの白と、辛みそスープの赤があるようだ。
俺は白を選び、お嫁さんは赤を選んだ。
運ばれてきた一杯は、器も含めて、大変小じゃれたものだった。
小じゃれた器の中に、なんか、ちまちまと、たくさんの要素が乗っている。
チャーシューがある。
牡蠣がある。水菜ある。
ひき肉ある。
あと何だったか忘れたけど、もう2,3個の要素がスープに浮いていたと思う。
味玉はオプションで、頼まないとラーメンには玉子はない。
俺は注文した。
出てきたものを見て、これも知った味玉の見た目をしていない。
まず、ラーメンの器の中に入っていない。
牡蠣の殻に乗って供せられた。
牡蠣の殻の上の味玉の上に、ソースがかかっている。色はマヨっぽい。
とにかく、まずは主役のラーメンと、一口すすって、声が出た。
「わ、うめえ」
チャンポン麺の魚介とんこつスープってあるじゃないですか? あれの下に濃厚な牡蠣の風味を敷き詰めて、厚みが二重になった感じ。
麺は細麺。
チャーシューは透けて見えるぐらい薄いんだけど、これがしっかりしたお味で、薄さを感じさせない。美味しい。
牡蠣は出がらしなのか、おいしくない。
水菜を始めとする野菜は、濃厚な味の中で、さっぱりとした良いアクセントになっている。
それと、味玉ね。
チーズ味のソースが乗っかってた。
これも美味い。味玉150円。
普通のラーメン屋で味玉は100円。
50円プラスで、このバージョンアップは、赤く塗っただけでザクからシャアザク、スピード3倍になったことに等しい。
そもそもラーメン本体が900円というのが恐縮です。
「こんな凝った食べ物をいただいて、900円なんて、ラーメンみたいなお値段でいいんですか?」
そんな感想を抱いてしまう。
実際に俺が食べているのは、ラーメンなわけだが。
でも、これ、ラーメンなのかなあ。
最後まで、うまいうまいと言いながら、食べて、スープも当然、飲みほした。
お嫁さんの赤の辛みそのスープも一口もらった。
おいしかった。
おそらく俺の食べた、白の海鮮牡蠣スープ(どうやら鯛出汁らしい)がベースに、辛みそを加えたものなのではないか。
おいしさは損なわれていないが、辛みそが加わった分、うん、これは辛みそ味と、オリジナリティからは一歩遠ざかった印象。
店を出るときに、このエッジの利いた味にとても満足していて、明日も食べたいとならなかったのが、弱点なのかもしれない。
お寿司は毎日食べてもいい。
また、一月後に会おうと思った。