家に中古ノートパソコンの有償譲渡会のチラシが入っていた。
何でも官公庁の処分品を、お安い価格で提供とのこと。
そこで俺は、妹がパソコンを欲しがっていたことを思い出した。
動けばいいレベルという。
前に帰省した時に、そんなことを言っていた。
俺の使い古しのノートパソコンを使ってないんだったら、くれとも。
確定申告に使いたいらしい。
しかし俺はその使い古しをほとんど使っていないものの、そこには、どこかで必要になりそうなファイルが未整理で入ったままになっていた。
しかもクソ重い。
クソ重いから、新しいのを買ったわけで。
俺は妹に、これはダメと言った。
ただ帰省する度に俺は妹に飯を奢ってもらっているので、希望には応えてあげたかった。
奢ってもらってばかりでは、いい加減、美味しく食べられなくなりそうだ。
正月に帰れなかった俺は、近々帰省する。
そのお土産としてノートパソコンを手に入れるべく、チラシの有償譲渡会に向かった。
その道で、ふと思う。
有償譲渡ってなんやねん…。販売と何が違うんだろう…。
会場は練馬産業振興センター。
もっと体育館みたいな場所を想像していたのだけれど、展示スペースぐらい。
結構な人がいる。
四台のパソコンが並べられ、俺が着いたころには、すでにこの会場に持ち込まれた分は、売り切れていた。
ただ同じスペックのモデルを商品代引きで、2週間以内に発送できるとのこと。
希望の方は所定の用紙に記入してくださいと、長机の上に用紙が並んでいる。
俺も用紙を取って、半分ほど記入したところで、気が変わってやめた。
そこまでした買う物件か?
***
1日経って今現在、改めて、ネットの中古パソコン屋で、3万円のそれっぽいノートを買ったところ。
どれを選ぶか、あふれる情報から、迷った迷った。
ネット上の中古パソコン屋は玉石混交ということで、店によってはつかまされることもある、とのこと。
俺は「ここの中古パソコン屋がおススメですよ」という記事をたより、とある中古パソコン屋のサイトに飛んで、店のラインナップから選んだ。
ただ今、俺が当てにしたその記事自体が真摯な記事か釣りの記事なのかが、わからない。
ふいに興味がでて、件の有償譲渡会を主催した団体に検索をかけてみると、厳しいことを書いている記事に出会った。
おお、よかったぜ危なかったぜすんでで買うところだったぜ、という話ではなく、やっぱりその記事の言っていることが事実に則しているかが、やっぱりわからない。
記事は、この有償譲渡会を、パソコンに疎い中高年相手のぼったくりと断定していた。
俺が、ターゲット、だったか。