12:00。
今、洗濯機を回しながらこの文章を書いている。
いつもならUBERで自転車を漕いでいる時間だ。
今日は体の回復に充てることにしたためだ。
昨晩の俺はピンチだった。
うんこが出なかった。
便器に跨ったはいいが、奴がこんにちはしてくれない。
硬い奴が出口をふさいで、後続を通せんぼしている。
頭の血管が切れるぐらいにいきると、もうあとちょっとのところまでは迫るのだが、峠は越えない。
お腹はそれほど痛くない。強い張りを感じる。
便意はある。我慢できないほどではない。
もどかしさが俺を支配する。
俺は、そこに有るものを、出したい。
ふんぬー。
出ていかない。
力が足りない。
自分の体の中なのに、手が届かない。
腸をつかんで、ぎゅっぎゅって搾り出したい。
俺はトライ&エラーを30分ほど繰り返して、精も根も尽き果てて、その夜での決着をあきらめて寝た。
早朝バイトのため、その3時間後に起きる。
便意はそこにある。
ひとまず、トイレに入ってトライしてみるが、成らず。
暗澹たる気持ちでバイトに出る。
タイムカードを切ってから、2Fのお客様用トイレでトライ。
従業員トイレをこの時間、ふさいでしまってはみんなに悪い。
ふんぬー。
だめ。
…
***
今、俺は穏やかな気持ちでこれを書いている。
勝利したのだった。開店間際に、同じく2Fお客様用トイレでのことだった。
ぷすぷすオナラが出だして、気運の高まりを感じて俺はトイレに入った。
便器にまたがり、ふんぬー。
いけるんちゃう?いけるんちゃう?
そして、峠を越えた時の、あの感動たるや。
いっけー!
いっけー!
ふんぬーッ!(三宅選手がバーベルを上げる姿をイメージして)
あ、いったー!(上がったー!)
ポロッ。
ポチョン。
その時、俺は子を産む時の女が感じるものを感じたのではないか。
俺は母になった。
すっげー、疲れた。
***
俺はバイト帰りにスギ薬局に寄ってコーラックを買った。