起きて、ポテチを買いに行くかどうか悩んでいる。
近所のBig−Aのラインナップに最近加わった、湖池屋STORONGのガーリックバター味が食べたい。
定番として置くようになったのか、それとも、スポット参戦なのか。
一方で賞味期限が切れた食パンがうちにまだ2枚ある。
カリッと焼いたトーストが食べたくて買ったものだ。
1枚目はとろけるチーズをのっけて、焼いた。ふつうだった。
2枚目はとろけるチーズに、豚肉と大根の葉っぱを乗せて焼いた。これはうまかった。
2枚食べて、2枚残っているということは4枚切りを買ったということだ。
自分で食パンを買って4枚切りというのは、初体験だった。
昔、ケツプリオが「6枚切りなんて大阪じゃ、いいとこの子しか食べないですよ。大阪は8枚切りです」と言ったのを思い出して、じゃあ俺は4枚切りだ!と買ったのだった。大阪の倍!
お嫁さんは木村王位のイベントに行くためのダイエット中ゆえ、糖質制限中。
4枚なら俺一人で食べきりやすいという目論みもあった。
その4枚切り食パンがまだ残っている。
これを書き始めたときは「そういえばBig-Aの近くのドイトに用事があった、ポテチを買いに行こう」と結ぼうと思っていたのだけれど、気が変わった。パンを焼こう。パン、パンと書いていて、パンに愛着が出た。
用事を足しにいくのではなく、部屋を片付けて、食器も洗って、パンを焼く。
それでいこう。
書くことは考えること。考えを表現するために書くわけではないという、誰かの言葉がある。
***
さて、ここからはよい子は閲覧不可の、悪の組織の話だ。
基本、コロナのことと芝居のことしか考えていないので、記事前半の日常の文章をでっちあげるのが大変だ。
結局、食べることを書くことになる。
もっと丁寧に生きなければならない。バイト通いの自転車に乗っているときに、季節を感じるとかさ。
さていよいよもって、上演は厳しくなってきた実感がある。
俺は悪の演劇人なので、俺がコロナで誰かを殺す可能性を了承している。
俺は俺が演劇をする悪を、バイトに行って同僚と1.8メートル以内で喋ること、電車に乗ること、手洗いを時々忘れてしまうことの枠に入れていいる。いずれも殺人が先に見える恐ろしい行為だ。
実際のところ、俺が公演を行った時に、コロナの感染者が俺の芝居に居合わせる確率ってどれくらいなんだろう。
乏しい算数の知識を動員して考えた。
東京は1000万都市なんだよね。
それで感染者は500でーと考えて、これは違う。
東京都の感染者500という数字は病院にいる人の数字で、街中をウロウロしている人の数字じゃない。
どっちかっていうと、毎日新しく発見される感染者の数が重要。
毎日100人感染者が発見されたとして潜伏期間は2週間だから、100に14をかけて、1400が人将来的に病院のお世話になる感染者の数・・。でいいのか?
8割は無自覚、軽症というから保菌者は1400の5倍。7000人。
1000万人のうちの7000人。割ると0.0007。0.07パーセントか。
俺の公演予定では1ステージ30人のお客さんを迎え入れる。それを6ステージ。180人。演者は10人。
お客さんがコロナじゃない人の可能性は、だから、保菌者0.07パーセントの逆で99.93パーセント。
99.93パーセントの180乗がお客さんが全員シロの可能性(正確にはお客さんが一人来ると未来場の都民は一人づつ減るからその計算が必要なんだけど都民の数が大きいのでそれは割愛)、それに演者が10人いるからその10乗を加えて、99.93パーセントの190乗が公演全体がシロの人間だけで構成される可能性となる。
合ってるのかな?
計算機に入れてみると、87パーセントという数字が出た。
うーん、結構あるな。
ただ保菌者がいたからといって、必ずうつすわけでもないだろう。
劇場で席の隣に居合わせるのが濃厚接触として伝染する可能性は、5パーセント。
遠い席は濃厚じゃないとして10席ぐらいが濃厚接触か?
ふまえて、俺が公演をすることによって新たに一人感染者を増やす確率は
(1.0-0.87)×(1-(0.95の10乗))・・で、いいのか?
ともあれ、それを計算すると5パーセントという数字が出た。
5パーセント。
5パーセントなあ。
計算してたらお嫁さんが帰ってきて、パンの時間じゃなくなった。掃除してない。怒られる。