5月に、阿部くんとこの劇団に客演するんだけど、その演目が「バンクバンレッスン」
俺でもその名に聞き覚えがある、小劇場の名作。
高橋いさを著。
阿部くんから「出演しませんか」と声が掛かったのが、昨年末。
演目に聞き覚えはあるが、内容は知らなかったので、脚本ある?と聞いて、本をスキャンしたものを送ってもらった。
阿部くんには申し訳ないが、半分ほど斜め読んで、そんなオモシロい脚本でもないなと思って、最後まで読まなかった。
俺に当てられた役は、案外喋るな…と思った。
返事は、お世話になりますよろしくお願いします、とした。
上演する劇場が下北沢ということで、俺も1度は下北沢の地を踏んでみたいという思いからだった。
年が明けて、公演のLINEなんてのも出来て、座組が動き出してきた。
俺の台詞覚え能力だとそろそろ、台詞覚えに取り掛からないと不味いだろう。
アマゾンでバンクバンレッスンの単行本を注文した。
送ってもらったファイルをプリントアウトして冊子にするより、そっちの方が早いと思ったのだ。
今、本を読み終わった所。
自分の役の台詞をマーカーで引きながら読んだ。
最初に読んだ時と、印象が変わった。
面白い。
そんなに面白くなかったのは前半の前振りで、前振りが利いてきてからの後半は面白い。
ああ、なるほど、名作なのか。
役者次第で、どこまでも飛べそうな印象。
そして、俺に当てられた役なんだけど、台詞がけっこうあるどころか…、一番喋ってないか?
一幕物で、全員が出ずっぱりで、全員に見せ場あり。
誰が主役というのはない脚本だが、ただ俺の役には〆の長台詞がある。
1ページまるまる喋っている。
恐れおののく。
阿部くん、こんな役を、俺に振るなよ。
と、同時に、ずいぶんと買ってくれたもんだと意気に感じる。
R1でイッコもウケなかったは俺に染みた。
がんばらないと、やばい。
動画制作も、一人芝居も、次のR1の新ネタ製作も(あとギターの練習も)、この脚本を覚えてからだ。
いや、覚えられるかなあ…。