今日は、演劇を見に行く。
青年団「日本文学盛衰史」だ。
日本文学盛衰史は高橋源一郎の著作。その舞台化。再演である。
俺は日本文学盛衰史が大好き。高橋源一郎のさようならギャングたちと、虹の彼方にと、ゴーストバスターズと、日本文学盛衰史は、俺の読書遍歴の中で、甲乙つけがたく、ベストの作品だ。もちろん、モンゴメリの赤毛のアンも最高だ。フランクマコートのアンジェラの灰も最高。カミュの異邦人とペストも最高。あと何かあったっけ?あ、サンテグジュペリの夜間飛行もだ。ただ、ここ20年ぐらいは、もう、全く本を読んでいないことは、付記しておかなければならない。
ああ、口惜しい。日本文壇盛衰史が舞台化されていたなんて。
平田オリザは、二葉亭四迷と国木田独歩が連れだって、雪の中の文公の死を看取る場面をどう描くのだろうか?
あの場面は、全ての芸術鑑賞において、一番、俺の頭と胸が揺さぶられた場面なんだ。
もちろん、アダルトビデオは対象外ということを付記しておかなければ、嘘になってしまうが。
日本文学盛衰史は、筋なんて有って無いような小説だから、小説のどこをどう切り取って描くのか、翻案はやり放題にも思える。
文公の死が、ピックアップされてない可能性もある。
ああ、楽しみだ。
面白かったら、拍手喝さい。
よしんば、つまらなくても、やっぱり俺が舞台化しないとだめなんだろうなあ!といい気分になれる。
お嫁さんと連れだって見に行くのだが、お嫁さんもこの日本文学盛衰史に飛び切りの感銘を受けた人でありまして、彼女に面白いよと勧めたのは俺の方だけど、彼女はそこから伊藤整の日本文壇史を全部読んだというのだから、ハマった沼は俺よりも深い。
観劇後、吉祥寺のどこかで飯を食うことになるのだろうが、感想を言い合うのも、これまた楽しみ。
こんなに約束された一日は、なかなかない。
観劇前に、小説の方を読み直して、想いを新たにしておこう。